乗馬クラブ・クレイン伊奈の乗馬体験コースにひとりで行った感想【女子ひとり旅ソロ活ガイド】

ソロ活の活動報告

アホな奴だと思われるかもしれないが、
めちゃくちゃウマ娘にハマった。

そしたら急に、ずっと乗馬をしてみたかったことを思い出した。

競馬にも行ってみた。
でも乗馬にはまだ行ったことがなかった。

乗馬クラブクレイン伊奈の女性専用プランに一人で参加した体験レポートです。

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人生で避けては通れなかった、乗馬への憧れ

20年ほど前、通っていた大学には乗馬部があった。

乗馬やってみたい、とは思ったのだが、
部費が高くて、
親に遠慮してしまった。

それに乗馬部のあるキャンパスと自分の学部のあるキャンパスも離れていて遠かった。

しかもそのころはまだ所属していた新興宗教を心から信じていた。
部活なんてやってる暇があったら、
まじめに宗教活動をするように言われていた。
その通りにしなきゃ、とも思っていた。

強い憧れがあったが、
当時の自分の状況からすると、
現実的ではなかった。

そのまま諦めて、
乗馬をやってみたかったことなんて
すっかり忘れていた。

人間不思議なもので、
一度抱いた願い、というのは、
叶えない限り、
いつまでも心の奥底でくすぶり続けるのかもしれない。

それこそ、沼の底で泥と同化したナマズがじっと、生きてるみたいに。

その後何年か経って、ウマ娘が流行った。

その時急に、泥の中から、何年か分の砂塵(さじん)を巻き上げて、
何年も見かけなかった、
死んだはずのナマズのような自分の「願い」が、
ぬうっと姿を表したのだった。

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即検索

わずかな稼ぎではあるが、
自分で働くようになっていた。

幸運なことに、
支配的な親元からも離れて一人暮らしもしていた。

新興宗教の洗脳も、
弊宗教団体の雑な運営によって
ほぼほぼ解けかけるに至っていた。(詳細は別記事で述懐する予定)

ずっと「自分のない」生き方をしてきていたが、
30も半ばになった所でようやく「自分らしさ」を取り戻し始めていた。

というか新興宗教二世で、
洗脳がガンギマリのまま30過ぎまで生きて、
宗教から強いられる不自由を受け入れ、
自分の気持ちを我慢することで、
周りから「偉いわね」と褒められて育てられてきたのだから、
「取り戻す」というより
「生まれて初めて自分らしく振る舞う」と言う方が実体に近かろう。

ま、著者の暗い過去をくどくどと
ここでご紹介するのはこのくらいにするが、
長らく埋もれていて、
ずっとやってみたかったことさえ忘れていたのを、
ウマ娘というゲームの流行で思い出させてもらえたのはラッキーだった。

何事も、興味があるものに飛び込んでみるのは大事ですね。

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意外と安い

そうと決まれば、
さっそくGoogleで「乗馬 初心者」「乗馬 体験」で検索しまくった。

なんとなく、
一回一万か、二万くらいかなと想像していたが、
なんと多くのコースが5000円前後であることがわかった。

まぁもちろん、
実際にスクールに通い始めれば、
一回5000円では済まないワケだが……

例えが不適切かもしれないが、ホストの初回、みたいなモンということだ。

初回を安くして、間口を広げてたくさんのお客さんに来てもらい、
高額な2回目以降の集客につなげようというビジネスモデルだ。

ともかく乗馬がしたいだけなのであれば、
決め切れないほどの選択肢があった。

こんなに(思ったより)安く乗せてもらえるなんて、どこへ行ったらいいのか……と思いながら一つ一つ調べていくなか、
こんなプランを見つけた

いや、やっす!

しかも女性専用とか「渡りに船」やんけ!

さっそくカレンダーを確認するも、
直近の希望日はすでに予約が埋まっている!

ということはけっこう利用者も多いっていうことやんけ!

ちょっと遠いけどいっか!ここで!

というわけで、こちらの乗馬クラブクレイン伊奈を利用してみることにしたのだった。

夜にWEBから申し込んだので、
翌日の日中に先方から確認の電話がかかってきた。

電話の応対というのは緊張するものだが、
親切に応対してくれた。

これから予約をするつもりの人は、
この予約確認の電話で交通手段の説明もしてくれるので、
メモを用意して電話を受けてもらいたい。

公式から申し込むと1000円くらい高くなってしまうので、
検討している人は、
このバナーから「場所:乗馬クラブクレイン伊奈」を検索して申し込んでほしい

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遠いけど乗り換えは良好

アクセス

大宮から宇都宮線で蓮田(はすだ)まで。
蓮田駅からは「けんちゃんバス」で
「クレイン伊奈前」で下車。

帰りはクレイン伊奈から志久駅(しく)まで15分くらい歩いた。
志久からは埼玉新都市交通ニューシャトルで大宮まで20分。

けっこうな田舎へ行く感じがするが、
いずれの手段も運行本数が少なくないので、
大変な印象はなかった。

バス停

なんもない所で降りるので不安になる。

馬の姿も見えないし、
気配すらしないが(匂いとか音とか)
ここで本当に合っているのか……?

確認しようにも降りたバスはとっとと行ってしまい、
ポツンと一人、何もない空間に放り出された。

看板を頼りに中ヘ進む。

すると……

馬だーーーーーーー!!

なんて美しいのだろう……

けっこう感受性の強い私(笑)は、
青空のもと、こうしてのびのびと走っている馬を見ただけで、
けっこう胸が一杯になってしまった。

すでに満足感があり(早すぎる)
もう帰ってもいい、くらいの気分になっていたが、
今日は予約をしてここまでやって来ている。
約束を破るわけにもいかないので、
勇気を出して中に入った。

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入口、受付、説明、レンタル装具の着用

受付

乗馬クラブの建物の中とはいったいどうなっているのだろうか?

行ったことがなかったので、
まったく想像がつかなかったが、
入った感じでいうと
スキー場とか、スケート場とか、
有料の海水浴場とか、
スイミングクラブとかに似ているかもしれない。

建物の中には
支払いをするためのレジのあるカウンターが中心にあり、
更衣室やトイレ、
備え付けのロッカー、
このレジャーを楽しむために必要なグッズが販売されているブースがある。

トレーナーだろうか、それらしい格好をした人が忙しそうに行き来している。

常連らしい恰幅(かっぷく)のいいオジサンが、
受付のカウンターに肘をついて楽しげに話し込んでいた。

受付の窓口は2〜3あったため、
あいている窓口に予約していた旨と氏名を伝えた。

予約をすぐ照合してくれ、
今回私は事前にクレジットカードで支払いを済ませていたので、
保険料だけをここで現金で支払うように言われた。

いくらだったかな……
190円?260円?ともかく300円以下だった。

なんと、装具レンタルの代金も事前に支払った2500円に含まれているので追加料金はこれたけだ。(あとロッカー代)
安すぎる。

この体験プランを利用する客も多いのだろう。
慣れたようすですぐに窓側のテーブルに案内された。

写真で見せられないのが残念だが、
大きな窓から馬が見える。

馬だ!!!

信じられない、こんな近くに、
つるんとした美しい毛並みの馬が、
すぐそこにいる……!

いや、馬なんて競馬場でも動物園でもいくらでも見られるやんけ、と思ったかもしれないが、
筆者は家の近くの蟻でさえ、見つけると感激する。
(蟻も飼っているし)

それにハムスターも飼っているが、
そのかわいさに毎日、新鮮に驚き、
衝撃を受けている。(かわいいので)

そのくらい動物が好きだと、
馬をこの距離で見られるということには
なんだかBTSが目視できる距離にいるくらいの特別感がある。

そのくらい、近くで見る馬は美しかった。

フィッティング、説明、署名

静かに感動に打ち震えているところに、スタッフさんがやってきて
レンタルのブーツのフィッティングをしてくれた。

足のサイズを告げて、
近いサイズのものをはかせてもらう。
ベテランという感じの女性のスタッフがひざまづいてジッパーを上げてくれ、なんだか申し訳ない気分になった。

ブーツはふくらはぎ半ばくらいの丈があり、
かなり硬くて頑丈だ。

馬に乗るから、
怪我しないように、
プロテクターの意味も兼ねているのかもしれない。

その後、馬に接する際の諸注意の動画をiPadで見る。

マジのマジの初めての乗馬に臨もうとしている初心者からすると、
テンポが早すぎてけっこう「待ってくれ!!」という感じだった。
あっと言う間に動画が終わってしまったが、
ノートとか取らなくてよかったのだろうか……

言われたことを忘れないようにしないと……と反芻(はんすう)しているところで、
参加名簿に記入するように言われる。
たぶん、事故など起きた時のための身分確認や緊急連絡先をきいておく必要があるのだろう。
事故が起きた際の免責事項なども確認され、
署名をした。

それが終わるといよいよトレーナーの人がついてくれ、
本格的な説明が始まる。

私についてくれたのは、若い男性のスタッフだった。気さくな感じの。

説明としては、
やはり驚かせないように穏やかに接すること、
後ろに立たないこと(蹴られると危ないので)など、
まったくの素人でもいくらかきいたことのある、
馬と接する際の諸注意の確認だ。

私がペットショップ勤務であることをお伝えしたら、あ〜!ということで、動物に接する機会は割とある人として、一般的な犬や猫とは馬がどう違っているか?という視点で説明してくれた。

私が乗せてもらうのはアルフィーくん、という、
いちおう競走馬としての経歴のあるサラブレッドらしい。

説明が終わると、
川とか海で遊ぶ時みたいなフローティングベストみたいなのをつけてくれた。

陸なのに……??

わからなかったが、怪我の防止が目的であろうことは確かだ。

あと、私は2月に参加したのだが、コートを脱いで乗馬するにあたり、
このベストがあることでだいぶ暖かかった。

ヘルメットも貸し出され、
いよいよ馬の前まで案内される。

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アルフィーくん

天気の良い冬の正午であった。

キラキラした陽の光の中、
黒い馬がそこに立っていた。

前に競馬場で見た馬よりも
少し小柄で華奢(きゃしゃ)に見える。

ペットショップで働いて覚えた技能であるが、
初めての動物に接する際、
あちらが興奮していないか?怯えて(おびえて)ないか?怒ってないか?
注意深く観察しつつ、
つとめて友好的な姿勢が伝わるよう呼吸を深くし、
音を立てず、ゆっくりと近づく。
早めに視界に入るようにするが、
目を合わせてもすぐにそらし、
ゆっくりと近づきながら、
こんにちは、と声をかけた。

動物の言語で、
最大限の敬意を払って挨拶した。

しかしアルフィーくんは、
私の緊張など全く意にも介さず、
仏のような穏やかな目をしており
来るものすべてを受け入れる姿勢で、
ただそこにいた。

というか、
あ〜、アンタが、今日の「体験」の子ね、ハイ
みたいな……

トレーナーのお兄さんが、慣れたようすで
アルフィーくんにバンバン触れてあいさつする。

すると、場がとたんに知ってる人同士の打ち解けた雰囲気になった。

この感じ……

初めてのバイト先で、先輩同士が仲良さそうにしてるところに新人として紹介してもらう時の……

馬にはどのくらいの知能があるのだろうか?
詳しいことは知らないが、
この時私はアルフィーくんから先輩風を吹かされたことだけは確かだった。

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馬にリードされる乗馬体験

挨拶もそこそこに、
今度はトレーナーさんからアルフィーくんに触れてみるよう促された。

犬でも、知らない人から触られるのを嫌がる子は嫌がるので、こちらも身構えたが、
アルフィーくんは「これも仕事の一部」としてもう割り切っているようだった。

あれこれ逡巡(しゅんじゅん)してためらっている私をよそに、

「なんでもいいから早く触ったら?」

みたいな感じでサッパリしているアルフィーくん。

馬とは繊細で気難しい動物だと思っていたイメージをブチ壊され、
初めて触れた馬のお顔は、あたたかくてふわふわしていた。

触って伝わってきた感じを書き留めておくと、
拒絶されているというわけでもないが、
飼い犬みたいに人懐こい、というわけでもない。
好かれている、とも感じないが、
大きく受け入れられているような感じがする。
温和であり、物静かで無邪気。
ウサギとか牛とか羊とかとも近いような、
やはり草食動物的な性格と受け取れた。

軽く触れ合ったところで、
じゃ、さっそく乗ってみよっか、
とグラウンドへ移動する。

並んで歩くと、当然だけど私より馬のほうがよっぽど大きい。

こんな自分よりも大きな生き物に「乗る」とか、
そんなことが本当に可能なのだろうか?

グラウンドに着くと、
トレーナーさんが腰の高さほどあるプラ製の足場を持ってきてくれた。

それを馬の横にポンと置いたかと思ったら、
じゃ、乗ってみよっかと言われた。

おいおいおいおいマジか

まだ30代とはいえ、万年運動不足の腰痛持ちからすると、この高さの「足場」に上るのだって手すりがほしい。

今はその「足場」よりさらに一段高い、
馬の背に、またがるように言われている。
馬の背は私の顔よりも少し上くらいの位置にある。

あんな高いところに?

とかなんとか、めちゃくちゃモタモタしたが、
トレーナーさんと、もうお一人のスタッフの女性に促されるまま、
心の準備もそこそこに足場に足をかけた。

プラスチック製の足場を、一段、二段と登り、
三段目は馬につけられた鐙(あぶみ)を足場にして、
そのままえいやと馬の背に抱きつくような感覚だ。

夢中で自分でもよく覚えてないのだが、
トレーナーさんが二人ががりで私を馬の上に押しあげてくれ、
もっと右、上手ですよ、力抜いて下さい、等々
かけてもらえる声がなんか胃カメラ飲んでるみたいだなと思った。

どうにかこうにか馬にまたがったが、
これが高くて怖い。

私は別に高所恐怖症ということもないはずなのだが、
足が地につかず、
力のかけていいところが定まらずになんかグラグラするのは普通に怖いのではないだろうか。

ともかくすべての動作にいちいちビビる私は相当ダルかったと思う。

トレーナーさんはあっさりしたもので(まぁいちいち初見の素人の驚きに付き合っていられないと思うが)、
「じゃ、歩いてみますね〜」と馬を引きはじめた。

ゆっくり、馬が歩き始める。

これがまた、怖い

思い返せば、いちいち年甲斐もなくきゃあきゃあと歓声を上げるうるさい客(私)を、
ウザがるでも嫌がるでもなく、ただ、「待って」くれる。

そういう意識をもった馬だった。(プロ)

最初はそれこそメリーゴーランドの馬に乗ってるみたいに、
ただ「乗せられて」、
動く景色を眺めるだけ、だったのだが、(それでも十分に気持ちがいい)
「乗馬」体験ということで、
トレーナーさんが頃合いをみはからって、
馬上での姿勢のとり方を教えてくれる。

言われるまま、
あぁかな?こうかな?と力のかけ方、
姿勢の取り方を自分なりに試行錯誤していく。

その中で、まるで自分と馬が一体になったかのように、
息がピッタリ合うというか、
一体になるような瞬間があり
そういう時は馬が心地よさそうにスピードを上げてくれる。

一方で、いつの間にかなんか姿勢が崩れていて、
馬に乗せたすわりの悪い荷物、
みたいになっている時は、
アルフィーくんから

「このままだとこの人、落ちまっせ」

と言われているかのように、
馬の方から勝手に立ち止まってくれるのだった。

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交通手段としての馬

続いて、
手綱(たづな)の引き方、
鐙(あぶみ)を使った指示、
ありがとう・よくやったの意味の背中のタッチなど、
簡単な乗馬の技術も教わった。

ここまで読んでくれた方には伝わっていると思うが、私はとても動物が好きだ。

だから、「乗馬」とかいう、
動物に自分が乗っかって、
一緒に移動するなどということは、
どんなにか素敵だろうとずっと思っていた。

しかしこれは自分でも不思議だったのだが、
乗っている馬を少しあやつることができるようになってくると、
「乗っている動物がかわいくてたまらない」という思いよりも、
「あっちへ移動したい」という自分の本能みたいのが勝るということに自分でも驚いた。

意外と、私が動物に対してドライというか、
自分で思うほどの興味が、本当のところはない、ということなのか……

もっと、馬に乗ったら、
かわいい馬の後頭部を見たらいいのか、
進行方向を見たらいいのか、
動物好きの本能と、スポーツの一環としての注意力とがかち合うと思っていた。

乗馬の経験がある、
動物大好きな人はどうなのだろう。

しかし一方でもちろん、
この立派で、賢く、愛おしい生き物にまさか自分が乗せてもらっているとは、という感激が5秒おきくらいにわきあがってきたのもまた事実ではあるのだが。

考えてもみれば、
古来より、歴史に名を残す英雄たちはみな、馬に乗って戦った。

ユーラシアを恐怖に陥れた勇猛な蒙古の一族も、
馬に雄々しくまたがった肖像画が今も残るナポレオンも、
三国志の関羽も呂布も、
日本史の武将たちも、
みんな、この賢く愛おしい生き物にまたがり、
多少なりと心を通わせて、身を預け、息を合わせて乗りこなしていたのだ。

戦場では血も涙もない戦士として知られていても、
「馬」とは、
心を通わせ、信頼し合っていた。

そのことが急に、
動物好きとして非常に親近感がもてるなと思ったりした。
ガチで動物に興味ないガサツで意地悪な人間はきっと馬に乗れない(馬がイヤがるから)

最後に、馬術でいうところの「駈歩(かけあし)」という歩法をしてくれた。

トレーナーさんいわく、
かなり、縦に、揺れますよ〜
とのことだったが、
感覚としてはロデオマシーンに乗っているくらいの相当な強い揺さぶりがあり、
あれほど、馬の近くでは大きな声を出さないように、と言われていたにも関わらず、
きゃあ〜と間抜けな声が出た。

本当に恥ずかしかった……

トレーナーさんに何度も確認したが、
グラウンドのあっち側を軽快に走っている、
常連ぽい女性の乗っている、あの馬よりも
遅いし、揺れてもないんだそうだ……

心の底から競馬のジョッキーを尊敬した瞬間だった。
あと松平健も……
普通自動車くらいの速度が出ていますからね……

そんなこんなで、
途中、エメラルド色のとても美しい馬糞を撒き散らしながら、
あっという間の30分が過ぎた。

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厩舎の見学

また二人がかりで馬から下ろしてもらい、
颯爽(さっそう)と厩舎に帰っていくアルフィーくんを見送った。

「私がアルフィーくんに乗った」というより「アルフィーくんが、初心者の面倒を見た」という方が証言としては正しかろう。

去りゆく姿に、思わず
ありがとー!と声をかけたが、
アルフィーくんは振り返りもせずまっすぐ厩舎に帰っていった。
馬にも、仕事とプライベートくらいあるのだ。

アルフィーくんそっけなくてゴメンネ!とトレーナーさんに謝られたが、
私だってそのくらいわきまえている。

ただ、このどうしようもない初心者のことを嫌がらずに耐えてくれた馬に、感謝せずにはいられなかったのだ。

その後はたくさんの馬を管理する厩舎に案内してもらった。

情報を後出しして恐縮だが実は農業大学出身のため、
大学時代は実習で牛や豚など家畜を管理する厩舎の清掃をしたことがあった。

だからこの乗馬クラブの厩舎が、
新しくないながらも、しっかりと手入れされ、とても清潔なのに驚いた。

伝染病を媒介するかもしれないから、
衛生上、蜘蛛の巣があったらすぐに取らないといけないし、
野鳥、ネズミなどが入ってきたりしないよう、
けっこう徹底したクリンネスが求められる。

でも床材のふすまや、エサの草は細かいので、ホコリはすぐにたまる。
馬も賢いとはいえ動物なので、
人間のように散らかさないように意識した生活というのはできない。
そのため動物の居住空間を清潔にするのは本当に大変なことのだ。

それでもここは管理がしっかりなされていると感じた。

また、2月にここを訪れたが、
中がとても暖かかった。

馬房にしきつめられた床材も踏ませてもらったが、とてもふかふかだった。

もちろん匂いはするが、
草食動物なのでそれほど臭くない。

災害で家をなくした場合など、
緊急事態の折には住めそうなくらい快適だった。

かのイエス・キリストも馬小屋で生まれたのだという。
それもありえる話かもしれないなと妙に納得した。

聖母マリアも、周囲の馬が心配そうに馬房を覗き込んでくる、そのかわいらしい姿にエネルギーをもらい、キリストを産んだに違いない。

厩舎内の格子には、
その馬の競走馬時代の受賞歴などが掲出されている。

びっしりと勲章のつけられた格子の扉の中に、元気いっぱいでハイテンションな馬がいた。

他にも落ち着いていてゆっくりしている馬、こっちに興味を示す馬、まったく興味なさそうな馬、小さなポニーまで、たくさんたくさん馬がいた。

案内してくれているトレーナーさんにとっては職場なので、
一通り説明しながら足早に通り過ぎるのみだったが、
動物好きからすると、一生この中で暮らせそうなくらい楽しかった。

途中、非常に気障の荒い馬が通るので、道を譲るように言われた。
トレーナーさんをはじめ、周囲のスタッフに緊張がはしり、
両側に立ったみんなから道を譲られ見つめられながら道を歩く馬(白い馬だった)はさながら大名(だいみょう)のようだった。

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勧誘

一連の体験・見学が終わると、
借りていたヘルメット、ベスト、ブーツを返却する。

窓側の席に案内され、簡単なお茶を提供してくれる。

そこで、他の方のレビューによっては、
けっこうしつこいとも言われる、こちらの乗馬クラブの料金プランなどの説明・勧誘がある。

言い訳するのもカッコ悪いが……

新興宗教二世の私の貧しさは恐らく一般の人の想像を絶する。
まぁこのトレーナーさんにこの場で私の出自など説明したところで困らせるだけであろう。

親切にしてもらったのに、
見込みのない客に営業をかけさせるのは申し訳なかった。

しかし、いつか、このくらい稼げるようになって、
乗馬を日常生活に取り入れられるようになりたい、と強く思った。

とはいえ、別に法外に高いということもなく、
手取り20万くらいあって、独身で、生活費が家賃込み10万前後で、他に金のかかる趣味もないなら全然通える価格帯だった。

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古い夢を叶えるということ

時々、若い時の後悔を、かなり歳をとった後でも、相当の熱量で語る人と出くわすことがある。
例えば、本当は大学に行きたかったのに、行けなかった、とかだ。

そんなの、歳をとってからでも、やりゃあいいじゃん、と。
なんでいつまでもグジグジ言ってんのと、
以前は思っていた。

でも、「その時」にやらないと、意味がないこともあるのだと、
別記事で書くつもりだが、
大人になってからハムスターを飼った時に初めて思った。

子供のころ、ホントの本当に心から、
ハムスターが飼いたかった。
でも、動物嫌いの親の反対で結局飼うことができなかった。

大人になってからようやく飼うことができ、
そのことを本当に嬉しく思っているが、
一方で、この子が、まだ子供だった頃の私のそばにいてくれたら、どんなに、良かっただろう、とも思う。

今飼えて幸福だが、
「その時」に叶っていたら、もっと良かった。

乗馬は、果たしてどうだろう。

乗馬に関しては、
私としては、学生時代の無念が晴れたというより、
人生で叶えたい目標がまた一つ増えた、みたいな感じであった。
いつか、乗馬クラブに通えるくらい、稼ぐぞ、という…
最近また忘れかけてるけど。

人生で思い残すことがないように、
古い夢を掘り起こして叶えると、
思いもしない感情が、もたらされるのだ。

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参考:着ていくべき服

スポーツですので、
動きやすい服装である必要があります。
トレーニングウェアなどお持ちの方はそれでOK
私は電車で行ったのと、
現地で着替えるのが’面倒くさかったので、
カジュアルっぽい服装で行きました。


パンツはブーツにインしますので、
10分丈必須です。
安全のため、ハーフパンツやスカートは不可です。


手綱(たづな)を握るための軍手を持ってくるように言われます。
「軍手」と言われて、私はごく一般的な、ホムセンとかにある白い軍手を持って行きましたが、
グリップの付いたちゃんとしたやつの方がよかったかな?
と後になって思いました。



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