2.5次元とは何か
アニメやマンガの世界を「2次元」、
私たちのいる現実の世界を「3次元」という。
であれば、
物語の世界からそのまま飛び出してきたような完成度の高いコスプレイヤーや、実写作品、舞台化作品のことは、
2次元と3次元の間(あいだ)、
「2.5次元」と呼ぶのが適切ではなかろうか。
誰が言い出したのかは不明だが、
オタク歴が30年近くある著者が思い出すに、
ニコニコ動画でテニスの王子様の動画が流行ったころ(2007年頃だろうか)にはマンガが原作の舞台作品を「2.5次元」と呼んでいる人がいた記憶がある。
とはいえ現在のように演劇の1ジャンルとして広く認知されている言葉ではなかった。
現在2.5次元にドハマりしている著者だが、
その魅力を解説していこうと思う。
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2.5次元に興味があるならとりあえず入っておこう
今までDVD買わないと見られなかった人気作がようやくサブスクで見られるようになった。
これで2.5を新規に観始めたという人もXで見かける。
気になっているものを観終えたら解約して、また観たくなった時に再契約すればよい。
(私も1年のうち半分くらい入ってます)
しかもチケット先行に申し込めるようになるので現地に行ける可能性も高まる。
2.5次元作品や若手俳優が好きな人には今やアマプラより必須なサブスクになっている。
2.5次元の魅力を元演劇部員が解説
先ほども書いたように「2.5次元」には字義的に言えばコスプレイヤーや映画、テレビドラマも当てはまるが、
この記事では特に舞台作品について2.5次元の魅力について語ろうと思う。
2007年頃私は熱心なニコニコ動画ユーザーで、当時バズった「あいつこそがテニスの王子様」の動画にももちろんハマって繰り返し何度も視聴していた。
しかし、当時あの動画を観ていた人なら覚えていると思うが、あの時この動画がバズったのは、作品がカッコよかったからウケたというより、どちらかというと冷笑的に茶化す雰囲気で人気になったと記憶している。
出演者や制作陣の方には本当に失礼な話だと思うが……
この時よりも数年前、高校時代に演劇部に所属してすっかり演劇にのめりこんでいた私だが、
この時の2.5次元は魅力的な演劇作品としては私には映らなかった。
つまりテニミュの2005年頃の公演は全然好きになれなかったのだ。
時は経ち、
3年で80回くらい映画館に行くくらいの映画オタクになっていた。
コンビニよりも映画館に行く回数の方が多いみたいになってくると、常に「観たい映画が尽きる」ことへのうっすらとした恐怖がある。
なので、2019年の頭にロングランしていた映画刀剣乱舞がなんとなく気になって、ものは試しと観てみることにした。
「刀剣乱舞」は2018年の年末の紅白歌合戦にも出ていて、役を演じ切る姿が印象に残っていた。
司会の内村光良(ウッチャン)からゲームキャラ特有の衣装やド派手なウィッグといった奇妙ないでたちを軽くイジられても一切照れずに役になりきってて、『へぇ、「イケメン俳優のコスプレ学芸会」という意識じゃないんだ』とちょっと感心していたのだった。
その後に観たこの「映画・刀剣乱舞」がカルチャーショックだった。
ちなみに紅白歌合戦でみた刀剣乱舞の人たちとはまた違う人たちの出ている映像作品なのだが(ややこしい)
ゲームキャラみたいなコスプレをし、奇抜な色のウィッグを被っている怪しい集団なのにも関わらず、やはり本人たちに照れが一切ない。
映画館のスクリーンに大写しになっても、
にっこり微笑む表情の奥まで「人間を見守る刀の付喪神」のそれに見えた。
要するに、演技力のある人がやっている、ということがすぐにわかり、ようやく私の演劇的な感性に届いた、というしだいだ。
これはもっと観てみたいカモ、、、と興味が出たものの、2019年当時は今のDMMTVプレミアムみたいなサブスクもなくて、DVDを購入するしか観る方法がなく、金もないし敷居が高くてそれっきりなってしまった。
時は経ち、2020年コロナウイルス自粛ムード全盛期に、さまざまな媒体が社会貢献として有料作品を無料で配信した。
その中に「舞台刀剣乱舞」および「ミュージカル刀剣乱舞」もあったのである。
ここが私の人生の転換点となった。大袈裟だが……
2ヶ月かけて、舞台刀剣乱舞とミュージカル刀剣乱舞を全作品を配信で観た。(毎日1作品観るのでもそのくらいかかる)
私だって、「え〜……2.5次元ってコスプレ集団の学芸会なんじゃないの?」という共感性羞恥と抵抗感を感じていた時が確かにあった。
しかし、『コスプレ』という感じの奇抜な衣装、変な色・形のウィッグ、中学2年のオタクじゃあるまいし、ゲームのキャラをマジメに演じる気恥ずかしさ……
そうした抵抗感すべてを上回って「良さ」があったのだ。
どういうところが良かったかというと、
脚本が良かったのだと思うが、俳優の感情が瑞々しく乗っていた。
その直前に、観劇を趣味にしたくてよく観に行っていた有楽町でやっている東宝配給の綺麗にまとまったブロードウェイ原作のミュージカルに若干の物足りなさを感じていたのもあり、
(やっぱり日本人キャストがアメリカ人の心の苦悩やアメリカ社会を表現するのには限界があるのだ。必然性もないし)
学生演劇出身の私は、「商業的に正解っぽい予算のかかった見映えするショー」よりも低予算でも出演者が燃えたぎるような情熱を舞台で放出するような青臭い作品がどうしても好みだなと自覚した。
私の観たい「出演者の精一杯が観られる演劇」を、今舞台の上でやっていたのは2.5次元だったのだ。
そこから色んな作品を観たが、
出演者が若いからか皆一生懸命なのでおおむねにおいて爽快な印象だ。
他にも、
原作を重んじる態度に感銘を受けたり、
デビューして間もない俳優が技術的にどんどん上手くなり、実際に売れていく過程を見守る楽しさもある。
あっと驚く新人が、超人気キャラクターに抜擢され見出されるのも面白い。
まぁ、もちろん、たまにスキャンダルもありますが……
そう、2.5次元にハマると、売れそうな若手舞台俳優に急に詳しくなるという利点(?)もある。
元演劇部員から見ても、才能かセンスかわからないがものすごい演技・演劇が上手い人が、今たくさんいる業界だと思う。
顔も良いが、顔だけじゃないのだ。

とりあえず登録だけしておこう
2.5次元にハマりたい方へ!初心者おすすめの作品とは
刀剣乱舞やテニスの王子様でなくてOK。あなたの知っている作品を選ぼう
あまり有名でない作品を2.5舞台化した作品も観たことがあるのだが、
有名作品と遜色なく、俳優は全力を尽くしているし、原作ファンへの配慮も最大限されていると感じた。
もちろんすべての作品を見たわけではないので大きなことは言えないが、
「2.5次元」の醍醐味として、
ただの人間のことを原作のアニメかマンガかのキャラのように見え出す瞬間の感動というのを味わってほしいのだ。
写真だけだと『ただコスプレしたイケメンじゃん』としか思えないかもしれない。
でも、その人が全身全霊で演じた時に、あれっ…あのキャラっぽい…?と錯覚させられる瞬間があるのだ。その瞬間を体験してみてほしい。それこそが、2.5次元の醍醐味だと思うのだ。
今や「ゲゲゲの鬼太郎」や「ちびまる子ちゃん」「ボボボーボ・ボーボボ」まで2.5次元舞台になっているので、あまりアニメやマンガに詳しくない人であっても何かしら知っている作品があるはずだ。
まずは知っている作品の舞台化作品を観ることをおすすめしたい。
(とはいえサンリオ男子は地下アイドルっぽくてやや難易度が高めかと思うのでサンリオが好きという人にも2.5次元の初見作品としてはおすすめしません笑)

わぁすごい!って思って欲しいわけ
大河ドラマやfateなど歴史モノが好きな人には絶対『刀剣乱舞』がおすすめ
私は無料配信で観た刀剣乱舞があまりに良くて、
代々木ゼミナールの日本史Bの参考書を取り寄せて勉強し直したりもした。
高校の頃は理系専攻だったので日本史はやってなかった。
そのくらい「この物語についていきたい」と思った。
逆に、大河ドラマなど日本史を題材にしたフィクションに馴染みがないと難しい一面があるとも思う。
面白いが、ついていくのに教養が必要なコンテンツだ。
もちろん、見た後で調べてみるのでもOKだ。

鑑賞後に勉強するところまで視野に入れて作られているような気もする
スポーツで感動できる人には『弱虫ペダル』がおすすめ
自転車競技が題材になっているマンガが原作の舞台化作品だ。
SNSで自転車のハンドルだけ持って演じるスタイルが笑えるとたびたびネタになっているのをあなたも観たことがあるかもしれない。
とはいえ実際に観てみると本当に自転車に乗っているみたいにみえて面白いし、
何より描かれるドラマが素晴らしい。
演じている役者も近年もっと有名になられた方も多く、ビジュアル、演技力ともに申し分ない。がっかりしない作品だと思う。
また、演劇ではこのように「ないものをある」かのように振る舞うことが手法としてごく普通にあるので、
特にあまり演劇を見慣れていない人はこの作品などで「ないものをある」かのようにゴリ押しされる演劇的演出を受け入れる練習をしてほしい。

話題になっているだけあって名作だ
『TRUMP』初心者はDMMTVプレミアムに入るとおトク
SNSでオタクが「TRUMPが……」という謎の作品についてずっとぐだぐだ言ってることがある。
TRUMPとは舞台刀剣乱舞の脚本家で知られる末満健一氏がオリジナルで作っている舞台作品のシリーズだ。
架空の吸血鬼の社会が舞台になっているダークファンタジーで、
週刊少年ジャンプの新連載のように作りこまれた設定が後半に活きてきたりするロジック的な爽快感があるのと同時に、
「絶望劇」を自称している通り「泣ける」とか「悲劇」とかを通り越して観劇後にボーゼンとしてしまう最悪なストーリー展開が特徴だ。
「最悪」と言ってしまうと今作をけなしているみたいだが、
「最悪」な目に遭うのは登場人物であり、
脚本家の意図した通りの結末なので作品としては素晴らしいのだ。
合う合わないあると思うが(でも意外と合わないって話はきかないな)興味があるならシリーズを順を追って観ていって欲しい。
おすすめの視聴順
- 「TRUMP」 今は超有名俳優になった山田裕貴や志尊淳が出ている。すべての物語の起点なのでとりあえずこれを観ることをおすすめする。リバースは演劇的に非常に面白い試みだが、時間がない場合は観なくてもいい。
- 「LILIUM」 これだけはDMMで観られない。ユーネクストでしか観ることができないのだが、TRUMPイチの傑作だと思うのでできれば観て欲しい。ハロプロのアイドルの子たちが演じているが、本番の三日前までセリフを覚えていなかった子がいたとか、「悪魔」みたいな意地悪さというか自己中さというかが本物の吸血鬼の少女みたいな雰囲気になっていて絶品なのだ。
- 「グランギニョル」 最低最悪の事態が容赦なく起きる。前半で積み上げた謎を後半で一気に解決する爽快さを、知りたくなかった事実が上回る衝撃作。キャストのビジュアルもスゴくてこれが一番好きという人も多い。
- 「Cocoon月の翳り」 ジャンプの新連載か?みたいな男子校のポップなノリかと思いきや最後にはしっかり「最悪」になる。
順番はどうでもOKな作品
- 「Spector」 「最悪」ぶりが群を抜いていると思う。カタルシスが爽快かつ最悪な作品。
- 「マリーゴールド」 初のミュージカル作品。ミュージカル的な楽しさもあるが最後はやはり「最悪」な結末になる。
- 「cocoon星ひとつ」 シリーズの総括的な作品。人気キャストがたくさん出る。
- 「黒世界」 初のオムニバス作品で、末満健一でない人が脚本を書いてもいる。「永遠に生きる苦痛」と「吸血種の謎」についての知見が深まる。
- 「ヴェラキッカ」 シリーズで一番優しいあらすじな気がする。いや、そんなことないか。前半の謎が後半一気に解けるのは爽快。かわいそうだけど。
- 「マリオネットホテル」 推しが活躍しますので一押し。(梅津瑞樹さんです)シリーズを見た者へのご褒美のような楽しい作品だ。すごい嫌な結末だけど。
過去作に辿り着く方法が本当に少なく、年に一度のYoutube無料配信「はじめての繭期」を除いてはDVDでしか見られず一時中古のDVDまで高騰する事態になっていたが、
今年からなんとサブスクで配信が決まった。

サブスクになって神に感謝した
推しが出ている作品を網羅するべきか
結論から言うと推しが出ているから、というのが一番の理由になる鑑賞はあまりおすすめしない。
オタクには「推しを人質に取られている」という表現がある。
コンテンツのあふれる現代、
観るべき面白いものはたくさんあるのに、推しが出ているからといって面白くない作品を観させられている時間はないのだ。
とはいえ、やはり「観てみないとわからない」部分もある。
みるからにつまんなそうな作品に推しが出ていて、なんとなく無理矢理、見始めたものの、推しの美しさに見惚れるうちに、なんとなく物語に引き込まれ、最終的に面白かった、ということも往々にしてあるからだ。
そこで新たな推しに出会うことさえありうる。
もちろん、なんじゃこりゃという作品を最後まで観るハメになることもある。
ではどうしたらいいのか?
いくつか演劇作品を観たことがあるのなら、「演出家」や「脚本家」に注目して観る作品を選ぶとハズレを引く可能性がグッと減る。
「つまんない」もしくは「面白い」と感じた雰囲気を作り出しているのは演出家や脚本家だからだ。
人気のある脚本家や演出家だったとしても、どうしても、自分の好みと合わないということもある。
つまり、いくつか観てみないと自分に合う演出家も合わない脚本家も見分けられない。
なので、演劇鑑賞が初めてという人は頑張ってたくさん観るしかない。
そういうわけで、観劇初心者にとっては、「推しが出ている作品」を片っ端から観ていくことは、効率のいい方法になりうると思う。

いいきっかけにはなる
「演劇」を劇場じゃなくて配信で見て良いのか問題の結論
結論から言うと、ギリ「見ていい」と思う。
私は演劇部出身で、今は演者はやっていないが演劇好きな観客として今も足繁く劇場に通っている。
やはり演劇とは大前提、その場でやっているものを観るものだと思う。
配信のマイクが拾わない舞台裏から何かの物音が響いたのを聞いて、あ、ボールペンを落としたな、とか、小道具の刀が倒れたようだ、とか察するの面白いし、
自分が泣かなくても隣の客が爆泣きしてて周辺の湿度が上がるのを感じるのも醍醐味となる。
舞台で起きる最悪な事件に対して、
自分のまわりの客席の温度がすうっと下がるのを感じたり、
逆に、演者の熱唱に客席の温度がグウッと上がるのを感じることもある。
そうした客席の空気感というのは、舞台上の演者にも伝わる。
演劇の現場では、ただ座って観ている客も、空気を作る役として機能する。
そうしたその場に居合わせないと体験できないことは挙げ出したらキリがないし、そうした細かいものの積み重ねが「演劇体験」を作っていると思う。
やはり演劇とは劇場で観てこそ、だ。
しかし、ものすごいたくさんの舞台作品を配信で観て思ったのだが、
昨今の2.5次元作品の配信の多くは舞台の空気感をよく映像としてとらえているようにも思う。
舞台に行くか迷ってるけどどんなもんか知りたい、という場合のお試し版としては100点というか。
実際、演劇って同じ演目でも公演ごとに空気感が違う。
そりゃ人間がやってるのだから、体調とか気力に波があるのは当然だ。もちろんプロなので、毎回ベストは尽くしてくれるが。
だから「一番輝いていた役者」が回によって違うということも往々にしてある。
そこに、自分の体調・気分も加わる。
結局「観劇体験」というのはその場限りのもので、その再現性となると良くも悪くもかなり低い。
そう考えると、自分とカンパニーの呼吸がピッタリ合う公演を配信で観られた時の方が、
自分とカンパニーの呼吸が合わなかった公演を現地で観た時よりもよほど感動する、ということもあり得る。
また、配信の方がよりたくさんの作品に触れられる。
当然金銭的なこともあるが、
時間・体力の点でも、配信ほど軽い負担で演劇作品を見ることはできないだろう。
また、座席ガチャも配信なら起きない。
運悪く前の方が高身長で……とか、
たまたま機材にカブってしまって視界が悪い、いうことが起きない。
観るべき役者にいつもズームがかかっていて、表情から衣装の細かい装飾から双眼鏡を構えなくてもじっくり観ることができる。
このように配信の利点は数多いのだが、
それを補って余りあるほどに現地での観劇はやはり素晴らしい。
だから演劇が好きなら、なるべく多くの現場に行けるだけ行くのがいいと思うが、
入り口として、や、
体調や金銭などの事情があって、あまり現地に行けない場合、配信を観るだけでもまぁ十分趣味としてやっていけると感じる。

人気の公演なんかチケット当たらないしね。
舞台作品の配信の鑑賞には「根気」がいる
舞台作品の配信めっちゃいいよ!と言っても、
ネットフリックスの驚くべき大ヒットドラマのような洗練された映像作品ではない、という点には留意してもらいたい。
なんとなく観るか〜という感じだと集中できないかもしれない。
私もそうするようにしているが、
舞台作品の配信を家で観る時は、なるべく現地で観劇するのと同じようにスマホの電源を切ったり、部屋を暗くしたり、大きな画面に映したりなどの工夫をして欲しい。
そうしないとスマホ観ながらの「ながら観」になってしまい、どうしても退屈に感じてしまうと思う。
めちゃくちゃ慣れたら、Xで実況しながら視聴とかをしてもいいかもしれないが……
どうしてもスマホを見ながら配信を観たい場合は、話題作の配信に乗っかってみる、というのもおすすめだ。
というのも、話題作の配信時にはXでハッシュタグを使って同時実況している人がいたり、前後に感想戦が盛り上がっていたりして、鑑賞体験がより楽しくなるということがあるからだ。
やはり舞台上に人が出てきては引っ込む、という地味な一面がある「舞台鑑賞」、これをこのコンテンツ隆盛時代に自分の趣味にするには、少し工夫が必要になるかもしれない。

慣れるまでは退屈かも
まとめ
まずは「好きになれる作品に出合うこと」。
そのためにおすすめのサブスクがあるので入会を検討してもらいたい。

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一人で生きるハムスター
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